Course title
302409001
Social Innovations

ORITO Tatsuya

MUTO Masayoshi
Course description
ソーシャル・イノベーション(Social Innovation)は、革新的な方法によって社会的課題の解決を志向しつつ、持続可能な価値を創発し、それを広く社会に行き渡らせる活動です。特にこの活動を事業化したものは社会的起業(Social Enterprise)とよばれます。
社会的起業は、地域・環境・福祉・雇用・教育・文化などの社会領域にまたがる様々な課題を、企業等のもつ組織的手法を用いて解決していこうとする取組みです。社会的起業はNPOやボランティアのような市民の自発的な社会貢献活動をより持続可能なものとするため、企業という組織形態に進化したものとも位置づけられます。
政府や地方自治体の財政が厳しさを増すなか、市民の公共サービスへの期待はますます複雑かつ多様になってきました。また、経済的利益を追求する企業に対しても、社会的責任や環境負荷の低減が求められています。こういった背景から、ソーシャル・イノベーションや社会的起業に関心が集まっています。
Purpose of class
本講義では、社会的課題の発見と事業モデルの作成を通して、システム思考とシステムアプローチの重要性を学びます。また、営利目的の事業よりもさらに達成困難な社会的事業を成り立たせるイノベーションの必要性と、それを支えるアイディア創発思考やエンジニアリング思考について先進事例を通して学びます。
社会的課題の発見から事業モデルの構築までを3つのステップにわけ、それぞれのステップにおいて必要な手法を修め、先進事例に学び、演習を通して身につけます。
Goals and objectives
  1. 公共セクター・企業セクター・サードセクターの役割とそれぞれの関わりを理解できる。
  2. 社会的課題を多様なステークホルダー(利害関係者)からなるシステムとして捉えることができる。
  3. 技術を用いて社会的課題を解決するエンジニアリング思考ができる。(身についている)
Language
Japanese
Class schedule

Class schedule HW assignments (Including preparation and review of the class.) Amount of Time Required
1. ソーシャル・イノベーションの概要と位置づけ 関心の高い社会的課題を調べる。 200minutes
2. ソーシャル・イノベーションが求められる背景と事例 関心の高いNPOやボランティアの取組みとその組織を詳しく知る。 240minutes
3. 【ステップ1】社会的課題の発見と分析 社会的課題の利害関係者を把握する。 200minutes
4. 演習1:社会的課題の発見・分類、ステークホルダーの特定 小レポートの提出。 240minutes
5. 事例1:社会・環境問題に向き合う 特別講師の活動を調べ予習する。 100minutes
6. 【ステップ2】イノベーションの創出 社会的課題に関する先進事例や技術を調べる。 150minutes
7. 演習2:事例研究・ブレーンストーミングによる問題解決 小レポートの提出。 150minutes
8. 事例2:イノベーションを創出する場づくり 特別講師の活動を調べ予習する。 100minutes
9. 中間発表:班ごとにこれまでの議論をまとめ成果を発表 発表準備。 80minutes
10. 【ステップ3】事業モデルの構築 社会的課題を解決する施策を考える。 100minutes
11. 演習3:システムアプローチによる事業モデルの構築 BMCやピクト図を使って事業モデルを表現する。 150minutes
12. 事例3:ICTによる地域活性化の実現 特別講師の活動を調べ予習する。 100minutes
13. 事業モデルの発表(1):社会的課題を解決するための革新的な取組み、事業モデルを班ごとに発表 発表準備。 300minutes
14. 事業モデルの発表(2):社会的課題を解決するための革新的な取組み、事業モデルを班ごとに発表 発表準備。 300minutes
Total. - - 2410minutes
Relationship between 'Goals and Objectives' and 'Course Outcomes'

講義レポート 講義中の発言 小レポート 中間発表 期末発表 Total.
1. 30% 0% 10% 0% 0% 40%
2. 5% 20% 25%
3. 5% 0% 0% 30% 35%
4. 0%
5. 0%
Total. 30% 10% 10% 20% 30% -
Evaluation method and criteria
毎時間の講義レポートと発言により講義の理解度(40%)を評価し、グループワークの成果物により達成度(60%)を評価する。可能な限り初回から参加すること。
60点とは、ソーシャルイノベーションの視点から、社会性・革新性・事業性の三要素と対応する思考法・手法をある程度は説明できるレベルにあること。
Feedback on exams, assignments, etc.
ways of feedback specific contents about "Other"
Textbooks and reference materials
講義はスライドを用いて行うが、より専門的な知識を得たい履修生には以下の参考書を推薦する。
参考書:鈴木良隆(編)『ソーシャル・エンタプライズ論』,有斐閣,2,400円+税
    塚本一郎・山岸秀雄(編)『ソーシャル・エンタープライズ』,丸善株式会社,3,200円+税
    前野隆司(編)『システム×デザイン思考で世界を変える 慶應SDM「イノベーションのつくり方」』,日経BP社,1,944円(税込み)
    今津美樹(著)『図解ビジネスモデル・ジェネレーション ワークショップ』,翔泳社,1,800円+税
Prerequisites
新聞・雑誌・報道番組・インターネット等を通じて、現代社会の抱える課題と社会の中で起こりつつある新しい試みについて興味を持ち、調べておくこと。
Office hours and How to contact professors for questions
  • 大宮キャンパス:授業前後、教室または講師室にて。
Regionally-oriented
Regionally-oriented course
Development of social and professional independence
  • Course that cultivates a basic problem-solving skills
  • Course that cultivates a basic interpersonal skills
Active-learning course
About half of the classes are interactive
Course by professor with work experience
Work experience Work experience and relevance to the course content if applicable
Applicable 講義を主に担当する織戸先生は、まちづくり会社を運営しており、ソーシャルな事業への経験と知識を有す。
Education related SDGs:the Sustainable Development Goals
  • 1.NO POVERTY
  • 2.ZERO HUNGER
  • 3.GOOD HEALTH AND WELL-BEING
  • 4.QUALITY EDUCATION
  • 5.GENDER EQUALITY
  • 6.CLEAN WATER AND SANITATION
  • 7.AFFORDABLE AND CLEAN ENERGY
  • 8.DECENT WORK AND ECONOMIC GROWTH
  • 9.INDUSTRY, INNOVATION AND INFRASTRUCTURE
  • 10.REDUCED INEQUALITIES
  • 11.SUSTAINABLE CITIES AND COMMUNITIES
  • 12.RESPONSIBLE CONSUMPTION & PRODUCTION
  • 13.CLIMATE ACTION
  • 14.LIFE BELOW WATER
  • 15.LIFE ON LAND
  • 16.PEACE, JUSTICE AND STRONG INSTITUTIONS
  • 17.PARTNERSHIPS FOR THE GOALS
Last modified : Sat Sep 09 08:47:03 JST 2023